要約

Mixed In Keyを使ってMP3のBPMとキーを解析してID3タグに埋め込み、
iTunesのスマートプレイリストを使ってハーモニックミキシングに則って選曲すると楽だよ。

という話。

 

はじめに(読まなくても大丈夫)

アニソンクラブイベントでは、VJ準備や曲被り対策のためにセットリストを提出することも珍しくない。
セットリストを作るからには、ドタるようなミックスは避けたい。
しかし、30分枠なら一曲90秒(アニソン一番のみ)として20曲ほど選ぶ必要がある。
20曲もいちいちミックスして確認していたらセトリ作成に何時間もかかってしまう。

つらい。

――ということで、20曲を20分で選曲するための方法を記していきます。
アニクラ前提で書いてますが他ジャンルでも可能。

 

用意するもの

  • iTunes – 記事ではVer.12を使用
  • 七千円 – Mixed In Key 購入費用として58ドル必要。
  • 時間 – 初回準備に二時間+一晩放置くらい。
  • PC知識 – 自信がない女の子DJは、パソコンが上手い男性DJに頼もう!

Windowsで説明していきますのでMacの人は便宜言葉を置き換えてください。

 

1.Mixed In Key を購入・インストール

Mixed In Keyとは

楽曲のキーやBPMなどを高精度で判定してくれる素敵なツールです。

screenshot_MixedInKey7

  • Key(諧調)の自動判定
  • BPMの自動解析
  • エナジーレベル(曲の勢い)の判定
  • 曲の展開ごとにHotCueを設定[Traktor/Serato対応)

これらをMP3のID3タグに埋め込んでくれます。
お値段七千円。三年前から愛用して充分元は取れました。

Mixed In Key http://www.mixedinkey.com/

ここから「Buy Windows Version」を選んで、クレジットカードかPayPalで購入。

入力したメールアドレス宛にダウンロードURLとVIP Code(インストール時に必要)が送られてくるので、ダウンロードしてインストールする。

 

2.曲のキーとBPMを解析

Mixed In Key を立ち上げて、iTunesに入っている曲を全て選択(Ctrl+A)し、放り込む。

解析は千曲超えてると一晩かかります。放置して寝ましょう。

Mixed In Keyのオプションにて、解析結果をどう記載するか、という項目があります。

私は”Write key and energy level”と”In front of the comments”を使っています。

Mixed In KeyのBPM解析の幅を設定できます。

例えばBPM200の曲を100と解析されてしまうことを防ぐことが可能。

「」にして遅い曲を解析してから「」にして早い曲を解析するのがベター。

3.iTunesをリフレッシュ

おはようございます。

曲の解析が終わっても、iTunesには反映されていません。
曲を再読み込みする必要があります。

ここでは使っていないID3タグを変更することで再読み込みさせる方法を説明します。

曲を全て選択(Ctrl+A)して右クリックし、Shiftを押しながら「曲のプロパティ」を選択。
詳細なプロパティが表示されるので、使っていない項目(作曲者の読み方など)に適当な文字を入力して保存。
結構時間がかかります。

Mixed In Keyの解析結果が反映されました。適当に入力した文字は消去して再度保存。

 

4.スマートプレイリストを作成する

iTunesにて、ハーモニックミキシングに則って次に繋ぐ曲の候補を表示してくれるスマートプレイリストを作成します。

ハーモニックミキシングとは

ざっくり説明すると「不協和音なく音を繋ぐ」ことです。Mixed In Keyにて曲のキーを解析した結果「12B」や「8A」など判定されましたが、キーとの対応は図の通り。

camelotHarmonicMixing

難しいことは省略しますが、三点覚えれば大丈夫です。

  • 同じキーまたは上下・左右のキーに繋ぐ。
    • 12Bの場合 – 12B、12A、11B、1Bの曲に繋ぐ
    • 8Aの場合 – 8A、8B、7A、9Aの曲に繋ぐ。
  • 時計回りに2移動すると良い感じ。
    • 12Bの場合 – 2Bに繋ぐ。
    • 8Aの場合 – 10Aに繋ぐ。
  • 時計回りに7移動すると半音上がるのでカットインで繋ぐと良い感じ
    • 12Bの場合 – 7Bの曲に繋ぐと半音上がる。
    • 8Aの場合 – 3Aの曲に繋ぐと半音上がる。

他にも色々な法則があるので「ハーモニックミキシング」でググろう。

スマートプレイリストとは
iTunesにて条件付きで曲を抽出してリスト作成を行う機能です。
「追加日が 2015年」「BPMが 130 から 140」など様々な条件でリストを作成することが可能です。

スマートプレイリストにて、タグに付与された曲のキーを元に、ハーモニックミキシングに則って移行できるキーの条件を設定していきます。

これを24個。結構面倒です。
出来上がったのがこちら。

二つ先に移行する条件も付与しています。難しいことは省略しますが「二つ先、三つ先のキーに移行しても違和感なく繋げられるときもある」ので選曲の幅を増やすために導入。

 

 

5.セットリストを作る

作成したスマートプレイリストを使って、セットリストを作成していきます。

想定として「イベント名”AnimeClub”・30分枠・アニソン原曲のみ」で実際に作ってみます。

20150706AnimeClub リストを作成

プレイリストを編集

最初にかける曲をひとつ選ぶ。

選んだ曲のキーに合うスマートプレイリストを選択。

検索条件に”アニソン原曲”と入力。移行できるアニソン曲のみ抽出される。

BPMが似てるもので好きな曲を選ぶ。

20回繰り返す。
出来ました。

ついでにDJMIXも作りましたのでお暇なときにでも聴いてください。

 

余談

選曲幅がかなり制限されてしまうので、好みの曲が見つからないことも多々あります。
その場合、エフェクトやカットインなどで”誤魔化しながら”異なるキーの曲をかけるテクニックが必要です。

ハーモニックミキシングだけがミックスの手法ではありません。
そもそもメロディラインの少ないキック帯などで繋げば、キーはあまり関係ありません。
あくまで指針のひとつとして。

Traktor ProやVirtual DJ Pro、Rekordbox などにもキーの解析を行う機能があります。
話は割愛しますが、あまり解析結果が良くないため、多少高額でもMixed In Keyを購入した方が良いかもしれません。

参考: DJTechTools – Key Detection Software Comparison: 2014 Edition

http://djtechtools.com/2014/01/14/key-detection-software-comparison-2014-edition/

 

最後に

ご拝読ありがとうございました。
ツッコミどころなどあればツイッター(@moscow17)で知らせてください。

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